第01条 度胸と覚悟と少しの勇気
2019年04月4日
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制作感想
作詞
同じコンセプトで書く難しさ
たまにある発注として、「テーマだけを少し変えて、過去にリリースした楽曲と同じコンセプトで書いてほしい」というものがある。要するに、全体的な世界観や楽曲のイメージは前回の作品を踏襲しつつ、モチーフやテーマだけを変えて同じテンションやノリで書いてくれ、ということだ。その過去楽曲が他の作家さんの作品であれば、普通に書いていても必然的に自分なりのカラーに変わるのでそれほど苦労しないのだが、そのリファレンスになっている楽曲が過去の自分の作品である場合、色々と考えるべきことが増えるので少し難しくなる。今回の発注がそれである。 まず考えることは、「同じようなイメージ」というのを、「どこまで同じようなも...
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制作感想
作曲
1音符の大切さ
今回はアニメのED主題歌の案件でした。同時に、歌手が女性声優アーティストさんのシングル曲ということもあり、両方向からの希望に添えるような楽曲にする必要があり、そこに向けて制作と向き合いました。 楽曲を作る際は、参考楽曲や求められている曲の方向性、歌詞のイメージを自分の中に落とし込むための作業に、なるべく時間を取ろうと心がけています。自分が歌い手さん、もしくはマネジメントされている方の立場ならどういう曲を作ってほしい、と思うだろうか?そんなことを考えます。 今回も参考楽曲、アニメの詳細、アーティストさん情報はチェックし、制作に取り掛かりました。とは言え、イメージは持つもののやはり簡単...
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制作感想
作詞
臨界点をエグる、とは?
年に一度、グローブ・エンターブレインズ内で開催されているという作家向けセミナー。今年は残念ながらタイミングが合わなかったのですが、勉強のため、特別に作詞分の資料を見せていただきました。ザ・アマチュアな歌詞の解説に始まり、採用を勝ち取るポイントから、作詞に応用出来そうな小ネタ集まで・・・。一目見ただけでも極意が詰まりに詰まっている、とわかる貴重な資料です。 その中でもひと際強く目を引くのが、『ギリギリの臨界点をエグって、作品の強度を追求』の文字。臨界点って何ぞや?と最初は目が点になりましたが、ここで目指すのは『表現方法の臨界点』なのだと解釈しています。ありきたりの描写や言い表しでなく、一...
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作曲
メロが進まない時
今回はゲーム内の女性アイドルグループの楽曲を制作アプローチさせていただきました。 当初、制作が決定してから締め切りまではある程度の期間がありましたので、内心では早めに終えて、前倒しで次にいこう、と思っていたのですが、思い通りにいかず結局ギリギリとなる始末。反省。。修行が足りません。SHOWROOM社長の前田さんではないですが、今この瞬間にもバットを振っている人がいるかと思うと、常に成長できるようロスのない作曲環境、ひいては生活環境作りをしていかねば、と感じます。 ちょっと、というか、かなりレベルは違いますが。。いいんです、心がけは誰でもできますし、成長もできます。 制作ですが、過去の...
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インスト
ドレミだけで楽曲を作る必要無し!
劇伴作家としてBGMの発注を受ける時、大体は発注書の文章をもとにイチから音楽を作っていくのだが、今回は最初に映像があってそこに音楽を付けていく発注内容だった。 映像先で音楽を付けていく場合、個人的にやりやすい場合とやりにくい場合がある(あくまで作曲がやりやすい、やりにくいであり、良い映像、悪い映像という意味ではありません)。前者は「映像の内容がはっきりしており、そのシーンを説明する音楽」が求められる場合だ。これは映像そのものがピアノスケッチと言ってもいいくらい、最初から設計図が出来ているのでとても簡単。後者は「映像が抽象的で、世界観や雰囲気の補助としての音楽」が求められる場合だ。これは作曲の...
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作曲
決して悪くないのに、何か違う?
現状、自分にとって作曲というのは「直感」に近い所があって、特に最近だと発注書を読んでいる段階で勝ち負け(採否という意味ではない)が判ってくるようになってきました。 その「直感」がある時ない時でも、「仕事」である以上やり遂げ無いといけないので、取捨選択ばかりはできないのですが・・・。直感と言えど結局それを形をするには、メロを作って、歌詞を書いて、楽器を録音して、歌を録ってという作業は待っているので、完成するまでは多くの作業が必要な分結局大変ではあるのですが、やはり直感で最終系の姿がすぐに見えてくる時は、完成系もしっかりしたものができます。 逆に「直感」が全く無いときは、完成形をなんと...
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作曲
環境づくりも結果につながる
今回もK-POPアイドルが出演する舞台の主題歌制作でした。 前回の制作で流れはつかめていたので、ご依頼を頂いた時点で、既にイメージは沸いていました。ただ、舞台の主題歌でリリースは不明な分、お客さまには鑑賞中に数回しか聴いてもらうチャンスがないので、雰囲気のご指定のあった洋楽っぽさは出しつつ、覚えやすい歌謡感を出すところに注力しました。 しかしこの手の雰囲気を出そうとすると『なんか違う』感が出てしまうので、そこのバランスが最も苦労したところでした。 余談で、個人的な考えではあるのですが、洋楽をJ-POPに落とし込もうとすると、何故か古臭い雰囲気になったり(そう考えると昔の歌謡曲ってすご...
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制作感想
作曲
リサーチ不足は命取り
今回の記事は、経済規模の大きいアイドルグループへのコンペに新人作家がチャレンジしてやってしまった事を書き残したいと思います。状況としては、憧れのプロの現場に意気揚々と参加して相手の能力の高さも調べないで1ラウンドTKOをもらった感じです。提供アーティストへの知識は名前は知っているが、表題曲位しか軽く知っていない程度。リファレンス曲は、今まで一度も作ったことがないビックバンド感のあるロカビリーポップス。そして、そこにきて自身の完全なリサーチ不足での挑戦。今思えば標高7000m級の山にTシャツとサンダルで挑戦、当然の様に失敗して救助ヘリを呼ぶヤバイ奴です。 当然のことながら、やはり戦う前には...
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作曲
インスピレーションとアレンジ
コンペには何度か参加させていただいていますが、こうして書かせていただくのは初めてです。 今回の依頼内容は、スタンダードなガールズポップスということでした。しかしながら、スタンダードなガールズポップスといっても非常に多面的な捉え方があります。なので最終的に、はみ出しすぎなければ基本的には大丈夫だろうというスタンスで、ある程度自由に制作しようと心がけました。 まずは、基盤となるリファレンス楽曲を試聴した上で早速制作に取り掛かりました。自由といっても、さすがにクライアント側の方針を蔑ろにすることは許されません。そこから方向性を固めます。自分が制作において重要だと思っていることは、”ファースト...
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作曲
言いふらす!?
この何ヶ月かは、ありがたい事に所謂「決め打ち」の案件をいただいていたり、プレイヤーの方も色々バタバタしていたので、コンペに参加してもストックリメイクでやりくりする事が多かったのですが、何としてでも書き下ろしたい案件だったので、無理やりスケジュールを空けて書き下ろしました。 この件に関しては、昔から自分が馴染みのある作品用のものでしたので、制作はいつもより「降りてくる」のを待たずしてスムーズに進められたのは良かったのですが、最もやってて良かったと思ったことは、今回のタイアップの作品が好きなんだ〜!ということを割と普段から周りに話していた事です。 そういう意味でも、いつもより気合いが入...
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作詞
モチベーションを殺さずに
作詞の世界に飛び込んで早一か月。 多い時には一曲に10近い詞を書いたりもしましたが・・・すべて没となり、日の目を見ることはありませんでした。 飛び込む前にあった、何の根拠も無い自信も、なんとかなるだろうという楽観的な気持ちも、さすがに一か月返却され続ければ死に体です(笑)。コンペに提出する以前の没ですから、作品を作り上げたという自己満足の達成感すら無く、心が折れそうになった瞬間も多々ありました。 そんな中、大友さんからの助言で、改めて自分が好きだと思う作詞家やアーティストの楽曲をじっくり聴いてみています。作詞の参考にしたいと思った最近の楽曲から、小学生の頃に大好きで聴いていた懐かしい...
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作曲
リファレンスらしさ
今回の案件は、「バンドとエレクトロの融合」がテーマだった。リファレンス(=参考曲)として指定されていた楽曲は普段あまり聴かないタイプのものであったが、バンドとEDMらしさの融合そのものは昨今色々耳にしていたこともあり、安易な気持ちで参加表明した。「全面ディストーションサウンドを求めているわけではない」というような表現もあり、クリーントーンのカッティングから始まるハーフタイムシャッフルのビートで、ややファンク気味なアプローチでバンドサウンドを制作していった。 しかし、1度目に提出した後に受けた指摘が、「リファレンスらしさが足りない」ということであった。正直なところ、リファレンスとは別の角度...
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制作感想
作曲
意識していること
アニメタイアアップが決まっている女性アーティストさんの楽曲を制作アプローチさせて頂きました。 楽曲を作るというのは、とても苦しいですね。自分の中のOKラインと、先方が求めているであろうラインと、仮に自分の楽曲が選択された時、一般視聴者に”いいっ!”と感じさせたいラインと、そんなことを考えながら奮闘しています。 でもその中で一番優先度が高いのは、やはり自分の中のOKラインですね。その上での「他の要素」でした。 皆さんもそうかな、とは思うのですが、毎度作曲をする際に意識していることがあります。何かしら新しいことをやってみる、ということです。それはコードであったり、メロの作り方であったり、...
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制作感想
作曲
下調べに救われた日
今回の案件は、前回と同じアーティストさんの再発注でした。作家さんによってコンペ曲へのアプローチの仕方は様々だと思いますが、私はアーティスト情報や発注時に記載があるコメントや参考楽曲などはわりと入念にチェックする方だと思っています。(おそらく。)アニメのタイアップがある時は、当然そのアニメの原作もチェックします。その原作が面白くてつい読みこんでしまい、本題の楽曲制作になかなか手がつけられず、という本末転倒なこともままあったり。 ですので、前回と同じアーティストさん、ということは、参考楽曲やコメントに追加の部分があるにせよ、ある程度はすでに調べがついている状態でのスタート、となるわけです。加...
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制作感想
作曲
コライト体験談
大先輩クリエイターの協力を得て楽曲制作した際の話です。 原案を提出し、歌詞はこのままでメロと楽曲の方向性は全く変えよう!からスタートした初めてのコライト。楽曲依頼書は一つでも、受け取り方は十人十色であることに面白みを感じた瞬間でした。また、制作過程において自身の専門知識の乏しさは常に付きまとい、作家として自己満足で終わらない為にはまだまだ勉強しなければいけないな、と兎に角痛感しましたね(苦笑)。今回のケースは暖かくサポートしてくださる方と組めたことが本当にラッキーだったのだと思います。 コライトではより深い専門知識を得られただけではなく、自身の足りない点が明瞭になることによって直近の目...
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制作感想
作曲
コライトチャレンジ(缶詰編)
すでに活動しているものの、一度体制を整えて再スタートする男性アイドルグループに向けて楽曲プレゼンをした時のお話です。最近は、今まで制作していたようなパターンとは違う方法を模索していて、今回は「自宅で制限時間ありで制作する」というテーマで、シンガーの友達と二人で僕の自宅スタジオに缶詰になって履行しました。グループの既存曲を拝聴したところ、僕の作風にかなり合うと思ったので、1曲はまるまる書き下ろし(今回のお話のメイン楽曲)、2曲目は既に基盤だけ作っていた自己紹介ソングを組み直して提案力で勝負、3曲目は完全に僕の得意分野のストック曲、4曲めはほぼストックまるまる、という布陣で勝負することにしました。...
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制作感想
作曲
ストーリーを組み立てろ!
私は、今回一曲を作り上げるまでに、何度も同じ過ちを繰り返してしまいました。 最初に指摘されたのは、サビの後半がすっきり終わりすぎると言われたのですが、後半のメロとフレーズを少し変えただけで、直したつもりになり提出してしいました。そこで言われたのが、サビも「ストーリーを組み立てて考えろ」とのことでした。私は、言われたことをただそのままやっているだけの状態で作業していた為、合格が出るはずもなく、結局は直接小節数を伸ばせと言われるまで気づけませんでした。 ここで分かったのは、自分が今まで個人的にやってきた作曲とは、まるでレベルが違うのだということです。「ただやればいい」「出来るから良い」とい...
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制作感想
作曲
作曲中の問題とこれからの反省点
女性新人アーティストへのコンペ参加しましたので、感想を書きたいと思います。 提供アーティストは、10代の歌の上手で声が綺麗系のタイプ、アーティストのイメージ的には、思春期特有の闇感のあるアーティストでした。レコード会社の希望の楽曲は、洋楽テイストのパワー系のメロディを押した楽曲。 今回のコンペは、自分としてはレコード会社希望の洋楽のパワー感とアーティストが持つ綺麗系の声とのバランスを曲中でいかにとるのかが肝になる内容・・・というのが、コンペシートを見たときの第一印象でした。そしてこの印象は見事に的中しました。1回目のメロチェックでは、かなりパワー系のメロディで提出しましたが、やはりアー...
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制作感想
作曲
失敗しない計画とは!?
9月の目標は、「とにかく早く出す」という事でやっていましたが、特に成果も出ず、計画したものの思い通りに行かない。ということが続いていました。 とある映画を見ていて(話題の韓国映画です)「失敗しない計画とは、無計画だ」という言葉が出てきており、「なるほど。」と思った僕は、とにかく無計画にやる事だけやるという作戦に出ました。笑 結果オーライな話なのですが、表題曲、c/wの2曲の発注があり、こちらの提供先はこれまでもチャレンジした事があり、散々玉砕してきたので今回はスルーするつもり満々でしたが、事務所的に大事な案件なため、当時他案件で忙しかったものの参加要請を断る理由もないのでとりあえずやる...
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制作感想
作曲
機材について調べていると丸腰で勝負している自分に気づいた
先日ギターの定期メンテのため、いつもお世話になっている工房に行った際に、ビルダーさんから「いいの出来たので弾いてみて」と言われ、出来たばかりの新しいギターを試奏しました。 後日、メンテが終わった楽器を引き取りに行った際、そのギターも一緒に連れて帰っていたのですが(笑)。こんなやりとりがここ数回続いており、かなり高くついてしまっています。 本当に楽器プレイヤーやクリエイター(に限らないとは思うけど)は、機材に対する探究心に底などないんだなと、楽器庫になったリビングを見て実感しています笑。 特にギターなんて、言っても1本10数万〜30万程度の物なので(って言って頭おかしいんじゃな...
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制作感想
作曲
ギターを楽しく弾くために
今回は、あるアイドルグループのアルバム用楽曲を制作させて頂きました。 アイドルなのですが、実際に本人達も演奏をするバンドスタイルのアイドルグループでしたのでしたので、バンドとして成立する曲を作ろう、と思い取り組みました。 皆さんそれぞれジャンルによって好みがあるかと思いますが、個人的にはバンドは好きなジャンルの一つですので、制作していて楽しかったです。 とはいえ、締切までの日数も限られてますので、新しいことに挑戦してみる時間と作業として淡々と進めていく工程のバランスは意識するように心がけています。 そこに紐づいてですが、自分の中で、作業開始日から提出予定日までの制作スケジュールは必...
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制作感想
作曲
好きな分野は得意分野
今回は大手所属ながら地方に活動拠点を置く男性グループの発注でした。 まず普段から男性グループを見据えたストックは多いので、そこから発注タイプに沿う曲をチョイスしましたが、結局大幅にリメイクしました。ピントは合わせやすく、スムーズに作業は進められました。 提出後、あまり集まらなかったタイプの曲の再発注があり、締め切りもやや短いながらも書き下ろしをすることにして、急いで作業に取り掛かりました。今回の参考曲になっている曲はコミカルソングで、この曲は元々好きでよく聴いていたのですが、いかんせんそのまま似た曲を書いてしまうと良くないので、自分なりに近しい曲や混ぜたら面白そうな要素がある曲をプレイ...
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制作感想
作曲
コライトチャレンジ(ドロップ、オケサビ編)
所謂「オケサビ」とか「ドロップ」と呼ぶのでしょうか。ダンス系楽曲ではサビの部分に歌がなく、インストで盛り上げる形式の曲がJ-POPの市場でも一般的になりました。今回は、普段とは違う工程で制作をしたので、その時の感想を書きます。 普段「メロ」「歌詞」「オケ(編曲)」をきっちり分けた歌モノの制作に慣れていると、このオケサビ形式の曲を作るのは結構難しくなります。なぜかというと、たとえばメロだけでは表現しきれない「息遣い」やトラックの仕上がり具合、使用する言葉や細かいキー設定など、すべての要素が上手く噛み合わないと、完成系のバランスが見えないからです。「この曲は歌詞がよくないから歌詞だけ替えよう...
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特別寄稿
コロナ渦中での経済と生活事情
音楽家として生活していると、普段から「もしかしたら世間一般的な生活からズレているかもしれない」という感覚は常に思っていましたが、このコロナウィルスの世界的な影響は当然ながら、ズレずに否応なしに受けることになりました。しかし私の場合正直なところデメリットばかりではありません。個人的な、いち音楽家の経済事情と生活の例として読んでいただければ幸いです。 まず、私は作曲家としてはいま3年目(デビューから)で、やっとこさ継続した依頼や案件をこなせるようになってきたレベルなので、収入としては「印税生活!」みたいなイメージのものからは程遠いのですが、生業としては段々成り立ってきているような印象です。 ...
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制作感想
作詞
正攻法か変化球か
今回の発注は、「あまり曲調には寄せないで書いてほしい」というオーダーだった。最初にデモを聴いた時、確かに全く作品の世界観には寄り添っていない曲だなと感じたし、正直「無理あるだろそれ」とも思った。この手のオーダーの時は、「この曲にこの詞である必然性」をいつも以上にしっかりと描けなければ採用されないと思う。なので、キャラクターのセリフや性格等、詞になりそうなものを片っ端からメモしながら、丸一日かけてアニメを全話視聴した。結果的に、制作時間の約9割を下調べのみに使うことになってしまった。 元々の「曲が作品の世界観から少しはみ出している」という特性を、逆に活かした方が曲として魅力的になると思った...
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制作感想
作詞
捉えきれないままでの戦い
ビジュアル系歌詞、完全無知なジャンルだった。 最近はもう、「ストライクゾーンが全く分からない」ということはあまり無かったのだが、今回は完全に迷走した。リファレンスに頂いていたバンドを筆頭に、V系と言われるジャンルの歌詞を片っ端から見ていったのだが、個人的な「好き嫌い」ではなく、単純に「分からない」というのが最初の正直な感想だった。何というか、抽象的な世界観のイメージ歌詞がめちゃめちゃ多く、展開も殆どないので何について歌っているのかが全く分からない。聴きながら何となく考えたのは、「現実感がないほうがいいのかもしれない」ということだった。彼らは「日常の人」ではなく、メイクをしてステージに上がる、...
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制作感想
インスト
サウンドロゴ的発想
コンペや制作の発注書やメールを見ていて「あぁ〜、これ、やりたいなぁ〜。」「俺だったらこんな感じで作るかな〜」なんて想像しているうちに締め切りが過ぎていた。・・・なんて事はよくあるのですが(笑) まさに今回そのパターンで、「うっわぁ〜〜、俺ならこんな音色でこんなリフでイメージしてたのになぁ。絶対俺が出してたら通ってたわ。うん。そう、きっと。」などと、ある事ない事チャレンジもせず妄想していたわけですが、時すでに遅し。切り替えてまた違う案件チャレンジしよう〜!なんて思ってたのですが、まさかの再発注の案内が来ました。「絶対俺が出してたら通ってたわ」っていうのは若干撤回したい気持ちを抑えつつ、イメ...
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制作感想
作曲
スケジュール調整も楽曲制作のうち
今回は「これ参加してください!」という連絡が事務所からきて、参加することになった案件でした。別の仕事が休みの日でないと仮歌入れができないので、なかなかスケジュール的に都合が難しい部分がありましたが、なんとか間に合いそうだったのでとりあえず作ってみることにしました。 正直なところ、今回の制作過程に関してはあまり何も覚えていません。案件のアニメの曲をいくつか聴いて、「あー、だいたいこういう感じを求めているのね、」みたいな感覚を掴んで、あとは得意技で作ったような形だったと思います。ほぼミックスまで済ませて歌入れを待つ状態になってから、最後に突然修正(しかもテンポや小節数に関わるなかなかに面倒臭...
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制作感想
編曲
アレンジの魔法
今回参加させていただいた案件は、女性アイドルグループのシングル曲でした。このグループのコンペは、過去に2回参加したことがあるのですが、ピアノのみのアレンジで提出していました。ですが今回、大先輩作曲家の方をご紹介いただき、アレンジをお引き受けいただけることになりました。もともとその方の楽曲のファンだったこともあり、とても嬉しく思いました。 アレンジをお願いしている間、私は歌詞を書いていたのですが、今回、どういう歌詞が良いのかが少しだけ分かった気がしました。Aメロは、自分が思っている以上に背景描写を具体的に描くこと。最終的に提出した歌詞と、最初にチェックしていただいた歌詞とを見比べると、最初...
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制作感想
作曲
AサビからZサビまで?
先日、アイドルグループの「自己紹介ソング」の発注で、思いの外制作が楽しかったので、もっと作ってみたいと悶々としていた時の発注だったのと、やはりニッチな内容で採用の可能性も高かろうと思い制作に取り掛かりました。最近は、ベーシックな歌モノのメロ、詞を書くのとはまた違った脳を使うことに気が付いてきました。 通常、(当然工夫が必要だということは大前提として)サビの部分がその曲の最も聴きどころであり、A,Bはサビへの高揚感を高める意図であることが多いと思うのですが、この「紹介ソング」の場合は、A、B、サビという概念より 「Aさんパート」「Bさんパート」「サビ」「Cさんパート」……のように、あくま...
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