クリエイターの悶絶生活編集部

メロディの古さ、新しさって?

asian male composer making music in home studio

今回は、シングル表題曲の依頼を制作させていただきました。締め切りが長めだったため、当初はじっくりメロディを選定しようと考えていたのですが、そこで問題になったのは「王道」というワードでした。

発注書には、プロデューサーの方や担当の方がイメージするワードが多々記載されているのですが、この「王道」というワードは多岐にわたり想像されるワードでもあります。例えば、「国民的アイドルのような王道」といっても、AKB48などのような割と新しめの路線。90~00だとモーニング娘なども王道と捉えられると思います。従ってまずは、担当の方が思い描く「王道」を私なりに理解しようと努力しました。

そこで問題になったのが、メロディの選定とコードの選定です。コードに関しては一般的に言われている「王道」に関して、ある程度進行が絞られるため暫定ですが打ち込みました。ですが、メロディに関しては新しさやキャッチーさが如実に現れるため、書いては保留書いては保留を繰り返しておりました。ある程度納得できるレベルまで完成させた後メロチェックをしていただいたのですが、その際に言われたのは、
・メロディが古っぽく聞こえる。
・アイデアは良いけど、キャッチーさをもっとブラッシュアップしたい。
ということでした。

メロディの古っぽさ。私自身もかなり悩んでおりましたので、言われた時に腑に落ちた感がありました。歌の入り方や歌いまわし。コードの性質にもよりますが、歌謡チックに寄りすぎると古さが増します。私はこの「王道」というワードに捕らわれすぎて、メロディのモチーフが古くなっていたのです。メロディの古臭さ、新しさに関しては最近の楽曲のメロディの研究をして、自分なりに考え、実行するしかありません。
作曲家として今後活動していくにあたり、担当者のワードを気にしつつ。ただ、気にしすぎて通らないようなメロディになっていることに気づけないというのは本末転倒なので、勉強になりました。

今回の制作に関してしんどかった分、新しい気付きもあり、今後に活かせるように頑張っていこうと思います。

アドバイスはコレだ!