プロデュースと提案力 | クリエイターの悶絶生活編集部

プロデュースと提案力

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公開日 :
2019.10.07.
歌手イメージ :
/ 女性シンガーソングライター
制作ジャンル :
/ ロック / ポップス
発売条件 :
/ その他
工程 :
/ 制作全般について

現在シンガーソングライターとして活動しているアーティストさまの、視野を広げるためのプロデュース及び制作にご協力させていただくという案件でした。取り組む期間が長くなりそうなので、まずは1曲が出来るまでを時系列で書いていこうと思います。

7月某日
事務所からの発注は、以前にも制作でお世話になった担当者の方で、その後も色々お声がけ頂いたにも関わらずスケジュールの都合でお受けできない事が多かったのと、どうやら自分のアーティスト志望の友人の所属事務所も関係しているという事で、かなり気にはなっていたのですが、他の案件で手一杯だった分、個人の決め打ちというわけでもないのでとりあえず頭の隅に置いておきました。

7月末日
急ピッチでとり掛かっていた案件が落ち着いたので、次に取り掛かる案件を考えていた時、今回の事を思い出し、もうどなたかが参加されているかなと思っていたのですが、幸運にも空いており立候補。当アーティストは、すでにしっかりと世界観や曲づくりができており、活動も活発に行っていたので現状よりもっとポピュラリティにアピールできる楽曲を提示できたらと思い、イメージングに入りました。アーティストと自分のマッチングや、条件面など色々と様子を見ながら進めないといけないので、取り急ぎ1コーラスのデモをやんわり2週間程度でお送りすることになりました。

8月初旬
取り急ぎまとまったのですが、「なんか違う」という言葉が頭でぐるぐると回りながら時間だけが過ぎていく事に気付き、よく考えてみたところ、アーティストに対して「新しい事を提示する」という事が「自分よがりな得意分野で好きな事を押し付けている」感覚になり、自発的にボツに(泣)
できた曲はゴリゴリにディスコ寄りだったのですが、割とSSWらしい楽曲が多いアーティストに対して、これは新しすぎるか・・・。やはり、もう少し「らしさ」は残した方が良いと思いました。コンペでもそうですが、そのアーティストに対して「ドンピシャ」なのか「半歩先」なのか「1歩先」の曲を作るのかの見極めは大事だと思っています。今回は自分自身の紹介も兼ねているので、行っても1歩先かな・・・という結論です。

8月中旬
自発的に書き直しを選んだのですが、ダメージ回復(新しいネタ探し)をしていた所、何と急な別案件が入ってしまい手詰まりに。イメージングはしつつ、そちらに時間をとることになってしまい、しばらく作業ができない状態に。

8月下旬
何とか別案件も落ち着き、作業再開。1曲目ボツのダメージが、幸い別案件をやっていた事でリフレッシュされサクサクと作業が進みました。自分の得意な元気系のポップロックで、当アーティストの曲と良い意味でコントラストがつけられると思いました。2日程度で形にまとめ提出。提出自体はかなりお待たせしてしまったので、もし降ろされてしまっても自分の責任だとは思っていましたが、誠意だけは示しました。

8月末
先方さまからのお返事で、アーティストご自身が仮歌を録ってみて検討したいとの事で、録音用に数パターンのキーで資料を提出。今回の案件は、継続したお付き合いが前提なので、お互いに慎重に判断していく事になりました。

9月末
先方様からご連絡をいただき直接打ち合わせへ。楽曲の評価的には少し的を外してしまっていたようで、曲自体はキープのままご本人の録音はしてみるものの、次アルバム以降での検討となってしまいました。

長期戦になるかもしれないので、一旦ここで終わりにしておきます。今回通して思ったのは、対象アーティストの求めているものや考えを汲み取る事は大事なのですがそれを取り巻く環境や会社、その他諸々も、幾つものフィルターを通していろんな状況下にある中で我々に発注をしているのだなぁ・・・と、勉強になりました。

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海津信志

キッチリと手堅く制作できる、不得意ジャンルなしの大器晩成型ギター系ソングライター

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