濃い音楽・薄い音楽 | クリエイターの悶絶生活編集部

濃い音楽・薄い音楽

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公開日 :
2020.04.15.
歌手イメージ :
/ その他
制作ジャンル :
/ インスト
発売条件 :
/ 劇伴/番組
工程 :
/ 制作全般について

劇伴を制作してる時によく陥ってしまうのが、短い時間の中にアイデアや曲想を詰め込みすぎてしまい、肝心の映像に勝ってしまうという現象です。自分は音を足し算していくタイプの作家であることと、普段の発注で豪華絢爛なライブBGMを作ることが多いので職業病的に少ない時間に色んな音楽要素を入れてしまうのですが、これが音楽が映像に勝ってしまう原因になるんですよね。

今回はドキュメンタリー系BGMのデモを作っていたのですが、どれだけオーケストレーションを薄くしても映像に勝ってしまい「どうしてだろう?」といろいろ考えていたのですが、いくつか参考曲を研究して原因がわかりました。(あくまで今回の場合ですが・・・)それは「時間あたりのハーモニーの数が多すぎた」ということです。自分がよくやらせてもらっているライブのOvertureの場合、2分くらいで突然オーディエンスのテンションを爆上げさせないといけないのと、そもそもの映像もアゲアゲなものなので、それに合わせたドラマチックでカラフルな音楽がとても必要とされます。ドラマチックでカラフル・・・、つまり短い時間でたくさん内容が変化する音楽が必要になってくるのですが、そのやり方だと雰囲気が固定されているドキュメンタリー映像に合わなくなってしまうんですね。

今回の場合は、現状のバージョンで20秒くらいかけて行っていた内容(ハーモニーの数やアレンジの展開など)を3倍くらいの時間に引き伸ばすことによって、無事ドキュメンタリーっぽい音楽になりました。こう書くとただ普段の作曲を水増しして薄めて引き伸ばすだけだからラクかな?と思いがちですが、この手の曲にもやはり難しさはあります。展開による演出に頼れないため、アレンジの楽器の加わり方やハーモニーの取捨選択をかなり慎重に厳選しないとダメだし、音数が少ない分、トラックのサウンドやミックスを磨き上げる必要が出てくるからです。
ただ良いメロを書くだけでなく、劇伴に関しては音楽の濃度もより細かく適切に選んでいくことが重要だなと感じました。

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島 翔太朗

Epic Musicの豪華絢爛なサウンドが最も得意としながら、フルオケからダンスサウンド迄の守備範囲で、驚異の映像シンクロ率も併せ持つインスト系クリエイター

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