初コンペ、いきなり地獄絵図 | クリエイターの悶絶生活編集部

初コンペ、いきなり地獄絵図

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歌手イメージ :
/ 女性シンガー
制作ジャンル :
/ ポップス
発売条件 :
/ シングル表題曲
工程 :
/ 作曲について

トライアル合格後、1発目のコンペを提出しました。正直しんどかった。もう一度言います。しんどかったぁ・・・(汗)。せっかくなので、どんな感じだったかを残しておこうと思います。

◆参加コンペを決めるまで
狙い目のコンペがわからず相談してみると、コンペ情報の見方や狙い目コンペ情報を教えてもらえました。その中から、参考曲を聴きながら悩むこと1日。「書けそうと思うジャンルで無難に作るより、無謀なジャンルでチャレンジするほうが逆にいいものができるかもしれない。どうせ今の自分の実力なんて、たかが知れてるし」ということで、今まで書いたことないような、デビュー前の女性実力派シンガーのコンペに参加することにしました。締め切りまであと8日。(すでに地獄絵図の気配・・・。)

◆初めてのメロチェック
どうやらコンペに出す前に、メロディをチェックしてもらえるらしい・・・。いつでも提出OKといっても、一体どんな状態で出すべきなのか、どのタイミングで出すべきなのか、とにかくすべてが初体験。いちいち迷ってしまいます。この感覚記憶にあるなと思ったら、会社員時代に新入社員として配属されたときと同じ感覚でした。そうか、自分は新人なんだ、そう思ったらちょっと若返ったような気持ちになり、とりあえず書いてみようと、楽曲制作に取り掛かることにしました。曲を生み出す苦しみは、きっとみんな同じだと思います。案の定苦しみました。なかなかいいアイデアもメロディも出てこず、メロチェックにたどり着けるか不安になるばかりでしたが、ようやく納得したワンコーラスをメロチェックに出してみることにしました。締め切りまであと5日。

◆地獄の始まりは突然に
1回目のメロチェックの結果は、OK。ほっとしました。翌日ワンハーフにして、再度チェックをお願いしてみるとこれも、OK!そのときに「いい曲だから、いい感じのエンディングほしいね」とのアドバイス。こういうエンディングイメージがいいんじゃないか的な助言ももらえたので、このまま勢いで行けると思ってました。正直ナメてました、エンディング。今回わかった一番のことは、エンディングの重要性だと思います。締め切りまであと4日。仮歌、2日後に迫る。このころから少しずつ焦りも・・・。
翌日、エンディングまで作って、最終チェックに出すと第一声は「これが本当に最善だと思ってつくりましたか?」でした。声色から失望感と怒りを感じ取り、ただ謝るしかできませんでした。電話を終えた後、期待に応えられなかった悔しさがこみ上げてきました。本来なら、このあとはできる限り作家の方で詰めていく流れです。しかし今回は、もう1度チャンスをもらえました。次こそ「そうそう、これだよ」と言わせたい、そんな思いで曲作りに臨みました。
しかし、次はもっとひどい状態の曲に。提出した時のやりとりは想像にお任せしますが、音楽でこんなに怒られたのははじめてでした。延長戦で惨敗。でも、落ち込んでいる暇もありません。ですが、曲を作り始めてから、ろくに寝ていないのがたたって、ついに発熱。37.5度、最悪だ・・・。神様は本当にいじわるだなと思いました。絶妙なタイミングで、簡単に諦められる理由を与えてくれる。でも、コロナの影響で今はバイトもしていないし、ここ2週間誰とも会ってないから心配ない(これはこれでどうかと思うけど)と思い、保冷剤を頭にくくりつけて、制作を続行することにしました。締め切りまであと3日。仮歌日は変更に。

◆さらに落ちる
今回大友さんから作詞家の方に歌詞のお願いをしてくれていました。いきなりチーム戦です。つまりみんなで勝とうという事です。でも、時間がありません。4回目のチェックの翌日、進捗状況を聞かれ、焦りました。もう失敗できないのに。これ以上迷惑かけられないのに。体力の限界と焦りがピークに達する中、これなら作詞が可能なレベルになったかなと思ったバージョンを提出。もちろんこれもNG。こんな中途半端なものを送るべきじゃなかった。やることなすこと裏目に出て、落ち込むばかりでした。結局歌詞は諦め、英語風にテキトーに歌ってもらう方針にしました。しかし、仮歌の方に聞くと、英語風に歌うのは厳しいとのこと。マジか・・・。締め切りまであと2日。

◆やりきるか、諦めるか
詰んだ感と熱で朦朧とする中、仮歌の方とお話しして、たとえメチャクチャな単語の羅列でも英語詞と仮の仮歌があれば頑張りますと言ってもらえました。締め切りまであと1日。仮歌を録る日。テキトーな英語詞、苦労しました。当たり前ですよね。やったことないし、思いつくのはおんなじ単語ばかり。ここで諦めるつもりはなかったです、なんて言えたらかっこいいけど、このときは、あぁもうダメだもう無理だ、ってずっと思っていました。でもやっているうちに、単語を指定できれば、自分の思い描いた感じの歌のニュアンスになるかもしれないとも思えてきました。結局予定より1時間半遅れて、仮歌資料を送付&お詫びの電話。数時間後、受け取った歌を聞いたら、歌のうまさに泣けてきました。これがプロの仕事なんだ・・・。締め切りまであと15時間。あと残すはミックス。でもミックスはものすごく苦手で、自分にとって大きな課題です。ここにきて、まだこんなヤマがあるのかとクラクラしましたが、歌データのおかげで元気を取り戻し、最後までやりきることにしました。そして提出。締め切りの2時間前でした。

書いてて恥ずかしくなるほど、ヒドイですね・・・。本当にたくさんの方に迷惑をかけた初コンペでした。正直、自分の不甲斐なさに、提出を終えた今も落ち込んでいます。でも、挑戦して良かったと思っています。いろいろ頼み込んだり、怒られたりする中で、ようやく音楽を仕事にしているんだと実感できたからです。初提出を終え眠りにつき、目を覚ました瞬間に思ったのは「次はどんな曲を書こう」でした。だからきっと大丈夫なはず!いつかこのコンペを笑い話にできますように・・・。

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