グローブ・エンターブレインズで初コンペ
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制作感想
作曲
曲制作は自分の経験を形にする事
自分のアーティスト活動のためではなく所謂「商業作家」と言われる活動をしている僕のような人は、基本的に自分以外の人(アーティストさん)のために曲を書くわけですが、時に、まるでその人になったかの様に書かないといけません。 これからデビューする場合や、デビュー間もないならまだしも、ある程度活動地盤も固まり、イメージが出来ているアーティストだと、発注があってから「下調べ」程度では間に合わないので、常日ごろからいろんなグループやアーティストをチェックしておく事はとても大事だと思います。(と言っても難しいですが、、)。そういう意味では、楽曲に対しての「タイアップ」や「コンセプト」がはっきりしている発...
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制作感想
作曲
意識していること
アニメタイアアップが決まっている女性アーティストさんの楽曲を制作アプローチさせて頂きました。 楽曲を作るというのは、とても苦しいですね。自分の中のOKラインと、先方が求めているであろうラインと、仮に自分の楽曲が選択された時、一般視聴者に”いいっ!”と感じさせたいラインと、そんなことを考えながら奮闘しています。 でもその中で一番優先度が高いのは、やはり自分の中のOKラインですね。その上での「他の要素」でした。 皆さんもそうかな、とは思うのですが、毎度作曲をする際に意識していることがあります。何かしら新しいことをやってみる、ということです。それはコードであったり、メロの作り方であったり、...
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制作感想
作曲
ギターを楽しく弾くために
今回は、あるアイドルグループのアルバム用楽曲を制作させて頂きました。 アイドルなのですが、実際に本人達も演奏をするバンドスタイルのアイドルグループでしたのでしたので、バンドとして成立する曲を作ろう、と思い取り組みました。 皆さんそれぞれジャンルによって好みがあるかと思いますが、個人的にはバンドは好きなジャンルの一つですので、制作していて楽しかったです。 とはいえ、締切までの日数も限られてますので、新しいことに挑戦してみる時間と作業として淡々と進めていく工程のバランスは意識するように心がけています。 そこに紐づいてですが、自分の中で、作業開始日から提出予定日までの制作スケジュールは必...
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制作感想
編曲
アレンジャーの日常〜実作業編01〜
さあ、いよいよアレンジの実作業に入ります。 アレンジをする際の心得として、気をつけているポイントが二つあります。 01.作者の表現しようとしている世界をいかに膨らませるか。 02.自分の色(アレンジャーとしての個性)をいかにして組み込むか。 1に関しましては、映画の演出のように、作者の表現しようとしている10を100や1000に、音色や展開でどれだけ膨らませるか、という勝負になります。 そして、意外と大事なのは2。せっかく他のアレンジャーではなく、自分に任せて頂いたのですから、自分にしかできない何かを残すことはとても大事なことだと思っています。これらを心に留めておきつつ、いよ...
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制作感想
作曲
提出への執念
昔から定番であり、そして意外と需要のある4クールの番組主題歌が、コンペなどで少なくとも年に1回は書く機会がありました。 アニメ主題歌でもそうですが、映像を兼ねた秒数制限の中で、できる限りの事をしないといけないので、1展開、1フレーズ、1音、1言全てにおいて非常に濃い内容にせねばなりません。 普段から、楽曲を書く際はこの点にとても拘っているのですが、アーティストや案件によって雰囲気やサウンドに重心を寄せたほうが良い場合もあるので、場面により調整する場合もあります。今回のような「いかにも」な世界観の場合だと、作家としても実力の見せ所というか、躊躇なしに濃厚味に振り切る事ができるので、個人的...
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制作感想
作曲
サビ終わりって難しくないですか?
こんにちわ! 今回のテーマは、タイトル通り「サビ終わりって難しくないですか?」って事です。用途は、ゲームの主題歌で約90秒の曲を作ってください!!というオーダーシートが届きました。 ん?ゲームの場合は、サイズがジャスト90秒ではなく、約90秒なんだ〜。へー。なんて思いました。 曲調は、メッセージ性のあるメロディアスなロックバンド風の曲が欲しいとの事で、アコギが似合いそうな少し切ない曲を制作開始! テンポイメージはリファレンスを参考に、コードイメージはメジャーセブンス系を中心に!メロは一回で覚えれるように、難しい事はなるべくせずにモチーフを力強く! 1回目の提出で、おおよその方...
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制作感想
編曲
アレンジャーの日常~導入編~
今回はアレンジ(編曲)作業の工程を、ある楽曲のケースを参考にざっとご紹介したいと思います。これは私個人のやり方ですので、実際はアレンジャーによって様々だと思ってください。今回はシングルの表裏を同時にアレンジ、作曲も同じ作家、という状況でしたので、二曲の差別化を図るという大きなテーマがありました。そのうちの表楽曲のアレンジ作業を今回は振り返ってみたいと思います。 今回は自らの作曲ではないため、まず社長の方から案件の説明(案件名、作家名、スケジュール)を受けます。 ここでまず、吟味すべきはスケジュールになります。アレンジ作業というのは、最終ミックスの手前の作業となるため、時間のバッファーが...
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制作感想
作曲
プロデュースと提案力
現在シンガーソングライターとして活動しているアーティストさまの、視野を広げるためのプロデュース及び制作にご協力させていただくという案件でした。取り組む期間が長くなりそうなので、まずは1曲が出来るまでを時系列で書いていこうと思います。 7月某日 事務所からの発注は、以前にも制作でお世話になった担当者の方で、その後も色々お声がけ頂いたにも関わらずスケジュールの都合でお受けできない事が多かったのと、どうやら自分のアーティスト志望の友人の所属事務所も関係しているという事で、かなり気にはなっていたのですが、他の案件で手一杯だった分、個人の決め打ちというわけでもないのでとりあえず頭の隅に置いておき...
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制作感想
作曲
ストーリーを組み立てろ!
私は、今回一曲を作り上げるまでに、何度も同じ過ちを繰り返してしまいました。 最初に指摘されたのは、サビの後半がすっきり終わりすぎると言われたのですが、後半のメロとフレーズを少し変えただけで、直したつもりになり提出してしいました。そこで言われたのが、サビも「ストーリーを組み立てて考えろ」とのことでした。私は、言われたことをただそのままやっているだけの状態で作業していた為、合格が出るはずもなく、結局は直接小節数を伸ばせと言われるまで気づけませんでした。 ここで分かったのは、自分が今まで個人的にやってきた作曲とは、まるでレベルが違うのだということです。「ただやればいい」「出来るから良い」とい...
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制作感想
作曲
作曲の大変さを思い知る
今回参加させていただいたコンペは、女性シンガーのカップリング曲でした。これが初めてのコンペ参加になります。まず参加して感じたことは、私自身の圧倒的経験値の足りなさ。依頼書のリファレンス曲(=参考曲)を聴いて、この曲に寄せて作ればいいのだなと思い、まず1曲目を作ったのですがダメでした。そもそもリファレンス曲が良くないと指摘され、依頼書に書いてある内容を真に受けてただ制作するだけでは、まるで意味がないことを学びました。 その後、すぐに次の曲を作ったのですが、これもダメでした。自分の中では自信があったのですが、全然ダメだと言われて落ち込みました。ただ、これは自分の"好きな曲"という形だけで作っ...
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制作感想
作曲
“強い”メロが書けない
前回提出したアーティストの再発注の案件であった。案件の用途も前回同一のものである感じだったので、なんとなく「あ、前の募集でピントの合う曲が来なかったんだろうな」なんてぼんやり考えつつ、もう一度提出を目指すことに。今回は、いくつかリファレンス(※参考曲)のタイプ分けがあった中で、成り行きでスタンダードナンバーのバラードの案件を引き受けることに。しかしこれが難航し、結果的にまるごと3曲別の曲を作るハメになってしまった。 正直、最終的にも「なんとかそれっぽいのを提出はした」という感じで、良いのかどうかはさっぱりわからない曲が出来てしまった。こんな曲に、仮歌代を赤字切って睡眠まで削りながら修正対...
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制作感想
作曲
リファレンスらしさ
今回の案件は、「バンドとエレクトロの融合」がテーマだった。リファレンス(=参考曲)として指定されていた楽曲は普段あまり聴かないタイプのものであったが、バンドとEDMらしさの融合そのものは昨今色々耳にしていたこともあり、安易な気持ちで参加表明した。「全面ディストーションサウンドを求めているわけではない」というような表現もあり、クリーントーンのカッティングから始まるハーフタイムシャッフルのビートで、ややファンク気味なアプローチでバンドサウンドを制作していった。 しかし、1度目に提出した後に受けた指摘が、「リファレンスらしさが足りない」ということであった。正直なところ、リファレンスとは別の角度...
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制作感想
作曲
人に合わせることの難しさ
事務所から情報を頂いて、他者のニーズに即した曲を制作するということに初めて取り組んだ。ほぼ完成品レベルの曲を仮歌含めて1週間で作るというのは正直かなり過酷で、睡眠時間を削りまくって制作を進めた。その中でも、初稿を送った際に、「シンコペが多すぎる」という指摘を受けたことはすごく学べた部分が大きかったように思う。それが良いのか悪いのかはよくわからないが、楽曲コンペだと一般の人の覚えやすさ、歌い手の歌いやすさのためにも、狭い音域でわかりやすいメロディを作ることが求められるのだと感じたのは大きな収穫であった。 しかし、もっとも苦労したのは「良い曲を作ること」以上に、事務所側との感覚のすり合わせの...
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制作感想
作曲
発注の本質
今回制作する際に、依頼の内容は邦楽の有名なファンタジー系バンドの雰囲気がありつつ、戦うイメージも兼ねたコンセプトがありました。しかし、その参考曲の雰囲気を残しながらバトルの雰囲気を少しつけるというのは、未知の挑戦にしてかなり難題なものでした。チェックを通してどうしても明るくなりすぎてしまったりと、発注の本質を汲み取るということができなかった依頼でした。なんとかそれ相応なものはできましたが、最初の提出が遅れた影響もあり、ギリギリな作業になってしまい、今回の制作は苦痛が続く戦いでもありました。 結果としては決勝までは行ったものの最後に敗れてしまいました。提出の条件はシンセメロでも問題はありま...
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制作感想
作詞
未知の領域
ビジュアル系歌詞、完全無知なジャンルだった。 最近はもう、「ストライクゾーンが全く分からない」ということはあまり無かったのだが、今回は完全に迷走した。 リファレンスに頂いていたバンドを筆頭に、V系と言われるジャンルの歌詞を片っ端から見ていったのだが、個人的な「好き嫌い」ではなく、単純に「分からない」というのが最初の正直な感想だった。何というか、抽象的な世界観のイメージ歌詞がめちゃめちゃ多く、展開も殆どないので何について歌っているのかが全く分からない。聴きながら何となく考えたのは、「現実感がないほうがいいのかもしれない」ということだった。彼らは「日常の人」ではなく、メイクをしてステージに上が...
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制作感想
作詞
捉えきれないままでの戦い
ビジュアル系歌詞、完全無知なジャンルだった。 最近はもう、「ストライクゾーンが全く分からない」ということはあまり無かったのだが、今回は完全に迷走した。リファレンスに頂いていたバンドを筆頭に、V系と言われるジャンルの歌詞を片っ端から見ていったのだが、個人的な「好き嫌い」ではなく、単純に「分からない」というのが最初の正直な感想だった。何というか、抽象的な世界観のイメージ歌詞がめちゃめちゃ多く、展開も殆どないので何について歌っているのかが全く分からない。聴きながら何となく考えたのは、「現実感がないほうがいいのかもしれない」ということだった。彼らは「日常の人」ではなく、メイクをしてステージに上がる、...
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制作感想
作曲
ロック=歪んだギター?
「ロック」というジャンルを希望される依頼がある。 私は高校からエレキギターを弾き始め、約30年間弾き続けている。エレキギターがロックに直結するわけではないが、ロックというジャンルとは何か?をなんとなくは理解しているつもり。 しかし、「ロック」と依頼されて自ら制作した楽曲は、これはロックなのか?思う事がある。 何故なら、ジャパニーズメロディに支配された楽曲になるからだ。アイドルやアニメ向けに制作する楽曲にはポップなメロディが必要だ。ここでいうポップとは、流れるような綺麗なメロディという事だけに決してとらわれないが、一部のコアなリスナー向けではなく、より多くのリスナーの心を掴むような大衆...
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