提出への執念 | クリエイターの悶絶生活編集部

提出への執念

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公開日 :
2019.11.02.
歌手イメージ :
/ 男性アニソンシンガー
制作ジャンル :
/ ロック / ポップス
発売条件 :
/ シングル表題曲
工程 :
/ 制作全般について

昔から定番であり、そして意外と需要のある4クールの番組主題歌が、コンペなどで少なくとも年に1回は書く機会がありました。
アニメ主題歌でもそうですが、映像を兼ねた秒数制限の中で、できる限りの事をしないといけないので、1展開、1フレーズ、1音、1言全てにおいて非常に濃い内容にせねばなりません。

普段から、楽曲を書く際はこの点にとても拘っているのですが、アーティストや案件によって雰囲気やサウンドに重心を寄せたほうが良い場合もあるので、場面により調整する場合もあります。今回のような「いかにも」な世界観の場合だと、作家としても実力の見せ所というか、躊躇なしに濃厚味に振り切る事ができるので、個人的には実力を出し切る機会にもなるので好きです。(笑)
ただ色々と新しいチャレンジの中で、良い発見もあればトラブルや予想しなかったことが起こったので、今後の良い教訓になりました。

発注自体は2週間程度前に来たのですが、事前にメロディ感だけはイメージしつつ方向性は決めておき、内容に沿って舵取りをして行きました。
デモといえどもかなりの完成度にしておきたかったので、別途友人のアレンジャーに4リズム以外のアレンジを頼み、仮歌さんにも歌い方など事前リサーチをするようお願いして同時進行しました。これでバッチリ!

と思っていましたが、メロが8割くらいは納得行くところまで行ったものの、どうもあと2割がうまくいかず「モチーフが悪いのか」「キーが合ってないのか」など悩んでいるうちに締め切りが近づいて来ました。アレンジも同時進行して行くはずだったのですが、メロを変えてしまうとアレンジもやり直してもらわないといけないし、「アレンジ待たせてるから早くメロ仕上げなきゃ・・・」と焦ってしまい、逆にまとまらずで結果的にギリギリに。本チャンならまだしも、デモで他人と協力して作るのは、費用面やスケジュールなどなかなか難しい所がありました。ただ、普段から依頼された分野は研究しているので、「あ、この曲はどれどれのこの部分を参考に」とか「●●の曲の●●さんのBメロの後半の歌い方がすごく良くて」など、具体的に事細かく指示できているのは自分でも驚きました(笑)。同時進行で進めた歌詞は、傾向と対策を研究していた分楽しんで書けました。ギリギリといえど、やはり早めから準備していた分、締め切りから考えると早めに上げれたので、仮歌もスムーズに収録できました。

だがしかし・・・ここで最大のトラブルが発生。
締め切り前日にプレイヤー仕事で地方に出る事になっていたので、外出制作セットを持ち出して最後に上がって来たアレンジと混ぜて提出。・・・と思っていたのですが、伝達不足で、思っていた方向とは違う内容で上がって来てしまったのと、あり得ない事にシーケンサーを立ち上げるドングル(シーケンスソフトを立ち上げるUSBの鍵のような物)を自宅に忘れて来てしまったのです。

もはや、今年一の頭真っ白事件でした。
気づいたのは夜。曲が作れない普通のパソコンになってしまったMac。色々考えましたが、結局別途DLで別のシーケンサーを購入(割と痛い出費)し、逃しておいたMIDIとオーディオパラデータ(出しておいてよかった。)から現状復帰をし、締め切り当日の早朝に直してもらったアレンジとギターのレコーディングを行い、結局前日徹夜する羽目になったのですが何とか提出。

例えば、ギターの仕事の時は念には念を入れてスペアの弦やサブのギター、電源周りなどあらゆる部分に気を使っているのですが、パソコン1台できると思われるデモ制作がたった一つのドングルで全てが狂ってしまうので、
・早いところクラウド認証できるモノに替える。ケチらない
・どんな時も徹底的に確認の連絡を取り合う。

いつになっても初歩的な事が大事だと思い知らされた制作でした。
あと、この執念が良い方向に繋がって行くと信じたいです。(笑)

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海津信志

キッチリと手堅く制作できる、不得意ジャンルなしの大器晩成型ギター系ソングライター

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