私は、今回一曲を作り上げるまでに、何度も同じ過ちを繰り返してしまいました。
最初に指摘されたのは、サビの後半がすっきり終わりすぎると言われたのですが、後半のメロとフレーズを少し変えただけで、直したつもりになり提出してしいました。そこで言われたのが、サビも「ストーリーを組み立てて考えろ」とのことでした。私は、言われたことをただそのままやっているだけの状態で作業していた為、合格が出るはずもなく、結局は直接小節数を伸ばせと言われるまで気づけませんでした。
ここで分かったのは、自分が今まで個人的にやってきた作曲とは、まるでレベルが違うのだということです。「ただやればいい」「出来るから良い」という話ではなく、自分で想像力を大いに膨らませ、深読みして考えながら制作しなければ、良い作品にはならないと分かりました。私は作品に対して、そこまでの情熱を注ぐことをして来なかったのかも知れません。
そこからは、作詞家の方と仮歌シンガーの方の力を借りて曲を完成させることになります。私は、ここでの経験も初めてでした。まずは作詞家の方に作詞をしていただいたのですが、上がってきた歌詞を見て、メロにハマるこんなにも素晴らしい歌詞がかけるのだと感動しました。その後、仮歌を入れて頂いたのですが、こちらも素晴らしくこちらの要望にも答えて頂き満足のいく出来上がりとなりました。
その仮歌をオケにミックスして提出したのですが、最後に仮歌とオケとの接着が悪いのと歌の音量が小さいと指摘を受けて直してみた所、それが驚くほど良くなりました。歌の音量は、自分が思っているよりも上げて良いのだと驚きましたが、結果、素晴らしいものが出来上がりました。
今回一曲を完成させるにあたり、音楽と真っ正面から向き合うとても良い機会になりました。正直、やめてしまった方が楽になれると思った瞬間は何度もありましたが、最後までやり遂げられたことがとても嬉しかったです。