音域に捉われすぎるな! | クリエイターの悶絶生活編集部

音域に捉われすぎるな!

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歌手イメージ :
/ 女性シンガー
制作ジャンル :
/ ポップス / 歌謡曲
発売条件 :
/ アルバム曲
工程 :
/ 作曲について

本当の歌の事は歌い手にしかわかりません。僕ら作曲家の「わかっている」は「わかっているつもり」なのかもしれません。歌い手の「プロ」に話を聞く事はとても大事だと思っています。

楽曲の発注書には、その歌手の「可能音域」を記載していただいていますが、果たしてそれはどこまで信用すべきか?守るべきか?という事です。
もしかしたら、本当に「その歌手の可能な限りの音域」を書いていて「ベストに歌える音域」を書いていなかったり、「ベストに歌える音域」を書いていて「その歌手の可能な限りの音域」を書いていない場合もあるかもしれません。

曲を書いている時によくあるのが、サビを作っているときに、後半の盛り上がる所「あぁ〜めっちゃ気持ちいぃい!」と思ったメロディの最高音が、記載音域からはみ出てしまっていた。。と後から気づくことが時々あります。

そういう時、せっかく気持ち良いラインにできたのに、記載音域に合わせるために最高音を潰して変更を加えることって、僕の経験上良い結果になった試しがありません。
逆に、Aメロなどの最低音を持ち上げる変更を加えた場合も、メロが機械的になってしまい良い結果になったことが少ないです。
記載音域の制約を守るのは基本ですが、それよりも、「その楽曲を最もよく聴かせるメロディは何か?」を考えた方が良い結果を招いたことがほとんどです。
僕の経験上ですが、「ちょっと音域越えちゃったんだよねぇ〜・・・」と歌手に投げてみた所「あ、全然大丈夫だよ〜普通に歌えます」と言われた事が100%です。笑
それよりも、記載音域を守ってたとしても「このメロディ歌いづらいわ」と言われたほうが多いです。泣

また、僕はギタリストなので、普段から減衰音ばかり聴いています。(ギターは、打音が最大音で、それ以降は減衰するしかない。)なので、その感覚を歌メロにも無意識に投影しがちです。それもメリットとは言えますが、持続音が出せる「声」という楽器が活きるメロディラインというのは、別物だという事を自覚していかないといけません。また、「息」という燃料補給の時間も必要です。
・歌として心地よいラインか?
・たっぷり声を活かせるだけの息継ぎができるか?
・音楽理論に縛られすぎていないか?

常に自分に言い聞かせながら、これからも作曲をしていきたいと思っています。

アドバイスはコレだ!

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海津信志

キッチリと手堅く制作できる、不得意ジャンルなしの大器晩成型ギター系ソングライター

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